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去年の循環器専門医試験を思い返してみたー復元と僕が考えるあと1ヶ月での対策ー

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みなさまこんばんは、あのつぎはイです。今日も更新やっていきます。

前回投稿から6ヶ月以上空いてしまいましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。私の方は新天地での仕事が始まったり、論文が書けなくてイライラしたり、後輩がディベート甲子園でアベック優勝したり(こちら)、一喜一憂の毎日です。

と言っていたら、よく考えたらそろそろ私が去年受けた循環器専門医試験(正式名称は「日本循環器学会認定循環器専門医資格認定審査」)が来月に控えると言うことで、去年試験を受けた直後にメモ帳にまとめておいた去年の試験の問題概要(サラッとしか載せていないですが)とか、今から1ヶ月でどのような対策、勉強をすればいいか、ちょっと書いてみようと思います。

専門医試験を受けるにあたり、レポートが必要なのですが、そちらはまた別の機会に書いてみようかなと思います。

こんな方におすすめ

・そもそも循環器専門医試験の時間や問題数、内容などが知りたい方

・2022年度はどのような問題が出たか概要だけでも知りたい方

・1ヶ月でどのような対策をすれば良いか知りたい方

専門医試験なんてコスパよくとれればそれでいい試験ですので、少しでも皆様にお役に立てられるような記事を書いていこうと思います。

早速参りましょう!

ここで書いている試験は旧制度の専門医試験です。新専門医制度での循環器専門医はこちらの方からご確認ください、多分今後更新が続くと思います。

1.試験の概要

日本循環器学会認定循環器専門医資格認定審査(循環器専門医試験)の概要ですが、2022年の第33回は以下の通りでした(2023年の概要はおそらくこちらからも参照できるようになるはず)。

  1. 2022年10月2日
  2. 12:00-12:40 入室(一応14:30まで入室はOK)

    12:40-13:00 説明

    13:00-15:30 試験
  3. 問題はすべてマークシート方式
  4. 1つ選べ 2つ選べ のどちらか(2022年はすべて選べという問題は無し)
    正しい物 誤っている物 どちらの形式もありました
  5. 問題数は124問

2023年の第34回は10月15日に予定されておりますが、おそらく試験の時間や問題形式などは2022年度と同じではないでしょうか。

問題の内容としては、循環器内科として必要な知識が問われている問題がほとんどです。

難易度も、そこまで難しくないです。一応それなりに勉強しましたが、1ヶ月も勉強すれば十分な気がします。ただ、難しい問題がちりばめられていたり、妊婦にまつわる問題が結構出題されるので、体感は難しく感じるかもしれません。

2.2022年に出題された問題 難易度

次は、実際に2022年に出題された問題を羅列してみましょう。復元と言うほどではないですが、実際に試験を受けて、終わって直ぐに私がノートにメモした物を書いていきます。

実際に試験が終了した直後にメモした復元メモ(原文ママ)

・ASD(心房中隔欠損症)の治療方針

・イバブラジンの適応

・造影MRI短軸の遅延画像が並んでいて、急性心筋梗塞を選ぶ

・抗凝固薬:stage4のCKD(慢性腎不全)患者で禁忌? 透析患者の場合にどうするか 等

・wide QRS tachycardiaの問題もいくつか(病名答えたり、投与薬剤を聞かれたり)。上室性も心室性もどちらもあった気がする

・心室期外収縮の起源も聞かれた

・MIBGシンチ(調べてみると心不全と関連がありそう)

・MSSAの心内膜炎で用いるべき抗生物質

・急性大動脈解離(stanford A)の手術の術式を選ぶ

・妊婦関係:高血圧で使える薬 心肺停止時の対応(CPRどうするか、等)

・若年女性の肺高血圧症(過去問と同じ物だった気がする)

・高安病の一般知識

・ダビガトラン内服中の外傷で止血のために用いられる薬(イダルシズマブ)

・収縮性心外膜炎の一般知識

・心筋症もいくつか
 アミロイドーシス、Fabry病(どっちかのはず) サルコイドーシス HOCM(治療薬を聞かれた、禁忌を聞かれていたかも)

・Brugada症候群で心室細動を認めた時の薬剤(多分イソプロテレノール)

・心筋梗塞が絡む問題も何題か出ていた

ざっとメモしただけなので、後で見返すと何と適当な復元だろうと涙が止まりません(もっと詳しく覚えておけば良かった)。

出題数と難易度

出題数としては124問。ただ結果を見ると118問になっているので6問どこかに消えました。我々医学の世界でよくある(あっちゃ困ると思うんだけど)「回答が複数あり不適切」か「難しすぎて不適切」などが理由で削除されちゃったのかなと思います。

難易度としては、後述する試験対策をすれば十分だと思います。一応自分は1ヶ月くらい試験勉強をして87/118でしたので、可も無く不可も無くといった感じではないでしょうか。

合格率は毎年90%ほどです(毎年発表されます、2021年前での推移はこちらにも)。多分70%得点あたりがボーダーなのではないでしょうか。

別の方のブログにも書いてありましたが、自分が専門とする(もしくは得意とする)分野についてはほとんど勉強しなくても解ける感じです。専門ではない分野でも、基本的にはガイドラインで推奨されているようなことばかり(しかもclassⅠレベルで)なので、実際の難易度はそこまで難しさを感じないです。

一方で、上の復元メモにも入れましたが、イバブラジンやイダルシズマブなど、最新の治療や検査なども試験では登場していたので、新知見については色々アンテナを張っておいた方が良いでしょう。

3.対策 どうやって勉強したら良いか

では、今記事を書いている9月初頭から、あと1ヶ月で何を勉強したら良いかを書いていこうと思います。

まずは結論から じゃーん

  1. 学会ホームページ記載の過去問とトレーニングを最低5年 出来れば10年分解く(ここから確認できます)
  2. ガイドラインでup to dateされたところがあれば有名どころだけでも確認しておく(こちらから)
  3. 一般的な循環器疾患でも妊娠が絡みやすい範囲はしっかり勉強する(高血圧など)
  4. 先天性心疾患、心筋症、ASO、大動脈解離、動脈炎の一般的な知識のブラッシュアップ

それぞれ書いていきます。

学会のホームページに載っている過去問とトレーニング問題

必要度 ★★★

専門医試験を対策する上で、過去問があることはとても大事です。そういう意味では、抜粋ながら無料でサイトに載せてくれている循環器専門医はいくらか対策が楽かもしれませんね。

実際の問題はこちらから。

このページには、過去問と一緒にトレーニング問題が載っています。トレーニング問題は、循環器学会の機関誌のようなものに載っている問題ですが、結構良い練習になるので、どちらもこなしておくことをおすすめします。可能なら10年分、最低でも5年分は解いた方が良いです。分量としては1回当たり2-4題くらいしかないので、意外と年数稼げます。

実際の専門医試験は、個々に載っている問題より少し難しめの問題が多い印象があります。ただ、それでもやった方が良い理由は2つあって、それがそのまま利用法にもむすびつきます。

  1. 個々に記載されている疾患群は、実際の試験にもよく出るので、ある程度内容をまとめておいた方が良い:疾患概念(病態生理や疫学など)、症候、検査所見、鑑別すべき疾患、治療法など
  2. 同じ問題が少し形を変えて出題される:造影MRI(遅延付き)に関する一般問題は過去問やトレーニング問題でもよく出ていたが、2022年の問題では、疾患に合ったMRI画像を選ぶ問題が出た

過去問やトレーニング問題に載っていた問題は、実際の専門医試験でもよく出ていた印象があります。ただ、聞かれる内容が変わったり一般問題が臨床問題に変わったりしていたので、「疾患」という単位で内容をまとめておいた方が良いと思います。

おすすめは出てきた疾患を皆様おなじみイヤーノートで確認するのが一番楽でしょうか。学生時代の物でも良いですが、最新版を改めて購入しておくのも良いかもしれません。

というのも、新専門医制度のせいで、指導医取得のために総合内科専門医を取得する方が増えてくると思うのですが、その時にめちゃくちゃイヤーノート必要になります。マジで。

画像問題なんかは、実際の画像をみたかどうかが正答率に大きな影響を及ぼす可能性が高いので、出来れば過去問やトレーニング問題で出た疾患の画像は見ておいた方が良いかなと思います。症例報告を見るでも良いですし、どうせ専門医試験合格後も実臨床で使うことを考えると画像系の参考書は購入してもいいかもしれません。エコーやCAG画像は見飽きていてもCTやMRIは中々みたことないかもしれないので、以下の本などはいかがでしょうか。

ガイドラインの更新された箇所は特に注意しておく

必要度 ★★

こちらも結構重要です。やっぱり『専門医の試験』ですから、求められるのは医師国試のような広く浅い知識(今はかなり広く深い知識みたいですね)ではなく、狭い範囲をしっかり深く、かつ最新の知識で知っているかどうかを要求されます。なので、今年度更新されたガイドラインの中でも、特に更新された項目だけは拾っておいてまとめた方が良いかもしれません。実際2022年もup to dateされた内容が出ていた気がします。

妊婦が関わる問題は要注意

必要度 ★★

これ、馬鹿にしない方が良いです。なんならガイドラインよりも重要度高いのではないかと。ただ、範囲がかなり広くなってしまうので、あまり深く突っ込むことはせず、ざっと勉強しておくくらいで良いと思います。いちおう、ガイドラインがあるのでリンクつけておきます。

先天性心疾患、心筋症、ASO、大動脈解離、動脈炎などの疾患の一般的な知識のブラッシュアップ

必要度 ★

ここで登場した疾患群も、結構忘れてしまっている内容が多いのではないでしょうか。必要度というか優先度は高くないので、お時間ある方は疾患としての一般知識をブラッシュアップしておくことをおすすめします。

実は役に立ったYoutube

一応対策としては、上の内容を押さえておけばまず大丈夫と思います…が個人的に役に立ったYoutubeもお伝えしておきます。

不整脈関係

まずは不整脈関係。個人的に不整脈苦手なので、さらっと勉強できて、でも効率が良いというか試験で役に立ちそうな勉強方法ないかなと思っていたんです。

で、ありました、しかも割と身近に笑

それが

です。

とくに、wide QRS tachycardiaの鑑別として、上室性か心室性か分かりづらい時の対応法を教えてくれているこの動画(ベラセンまで出てきます)や、VT起源を考える動画(こちら)、心電図1-2級レベルの問題を解説してくれている動画(いくつかあります、これとか)などは実際の試験でも結構役に立ちました。いやぁ、今はネットに何でも載っていますね。

あとは、

にも、たとえばガイドラインの更新されたテーマなど(たとえばこちら)を解説してくれていたりして、結構有用です。お時間ある時や、聞き流しくらいじゃないと勉強できない時間(車通勤中など)に利用してみると、効率よく勉強できるのではないでしょうか。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回は、循環器専門医試験について、1ヶ月で対策するとしたら何をするかを書いていきました。基本学会のホームページを利用して過去問とトレーニング問題を解きつつ、そこで出た疾患群の知識をイヤーノートなどでブラッシュアップする、というのが一番理想かなと思います。効率よく勉強していただき、試験をサラッと合格して、日常臨床に穴を開けないよう、頑張りましょう。

それでは今日はこの辺で、have a nice day and see you next day!